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2009年7月8日
2009年5月臨時県議会・6月定例県議会を終えて
日本共産党福島県議会議員団
団 長 神山  悦子
副団長 宮川 えみ子
幹事長 藤川しゅく子

1、はじめに

 雇用情勢が調査を始めて以来の厳しさとなる中、5月25日に人事院勧告の実施関連条例の改正と、経済雇用対策の議案を審議するために臨時県議会が開催されました。また、6月定例県議会は6月23日開会、7月8日閉会の会期16日間で開催されました。
 6月30日の厚生労働省が発表した雇用失業情勢報告では、失業率が全国で5.2%といっそう悪化し、有効求人倍率は全国で0.44倍、福島県では0.35倍といずれも過去最悪の低さとなりました。なかでも有効求人倍率で二本松市が0.17倍、白河市と須賀川市が0.19倍と中通りの深刻さが際だち、ほとんど就職できない事態となっています。さらに会津では、地域経済に大きな影響力を持っている富士通が、会津若松市にある富士通マイクロエレクトロニクスで不当な労働者の「再配置」を強行し、会社更生法を申請しているスパンション・ジャパンも労働者の半数近くを削減すると発表、さらには中心商店街の会津唯一の百貨店の閉鎖も発表されるなど深刻な事態です。
 こうした事態を受け、党県議団と党県委員会は、5月18日知事に対して経済雇用対策(第4次)と新型インフルエンザ対策の強化を求める申し入れを行いました。
 政府は景気の底打ちを宣言をしていますが、多くの県民は雇用と社会保障への不安と将来への見通しがもてず、日々の暮らしへの不安と怒りを強めています。
 原発のプルサーマル計画については、2月9日立地4町から議論再開の要望が県と県議会に出され、6月県議会直前に東電も議論再開の申し入れを行い、各会派の動きが活発となりました。議長から会派としての意見をまとめて提出することを求められ、党県議団は6月23日「見解」を議長に提出しました。
 5月臨時県議会では、「北朝鮮の核実験に抗議する決議」が全会一致で議決されました。また、期末手当を削減する人事院勧告関連議案に対して宮川えみ子県議が反対討論を行いました。
 6月2日に6月定例県議会に向けた知事申し入れを行い、当面の施策への要望をしました。
 6月定例県議会では、一般質問に藤川しゅく子県議が立ちました。また、7月8日、6月議会最終日、今議会に提出された200億2600万円の一般会計補正予算など知事提出議案19件のうち、議案第4号「福島県税条例の一部を改正する条例」、議案第5号「福島県税特別措置条例の一部を改正する条例」、議案第16号「県の行う建設事業等に対する市町村の負担の追加について」の3議案に反対して神山悦子県議が討論を行いました。また、意見書4件が全会一致で可決されました。追加提出の人事案件2件には賛成しました。

2、わが党の質問と代表質問、一般質問の特徴について

◆一般質問
藤川しゅく子議員

 4月5日に、プラハでオバマ米大統領が行った核兵器廃絶に言及した演説に触れ、県知事の感想と核兵器廃絶に対する見解を求めました。知事は、核兵器廃絶はすべての県民の願いであり、人類の悲願であると述べオバマ演説を評価しました。
 プルサーマル問題では、東京電力が議論再開を求めているが、02年に県議会は全会一致でプルサーマル計画を実施しないことなど10項目の意見書を議決していること、県のエネルギー政策検討会も、政府の核燃料サイクル政策に疑問を投げかけていることをのべ、これらの再確認が必要なことを指摘しました。とりわけ、東電のデータ改ざん事故隠し事件が発覚する以前に、県は検討会の「中間とりまとめ」において、政府の核燃料サイクル政策に疑問を呈していたことを指摘しました。当局は、エネルギー政策検討会の実施に至る経過を述べました。
 雇用・経済対策では、政府の緊急雇用事業の期間延長を要望することをもとめ、私立高校授業料減免や県奨学金の拡充に緊急経済対策を活用することを迫りました。医療費についても、無料低額診療事業の拡充を提案し、公共工事においては小規模修繕希望者登録制度の実施および、公契約条例の創設を提案しました。障害者にかかわっては障害者自立支援法の廃止と、障害者の地域移行に対する自立支援生活事業を含めた実態に合った支援の必要性を質しました。
 大甕産廃問題では、事業者が起こしている裁判で、住民が損害賠償を求められているが、その根拠とされている工事を県が指導した事実はなかったことを明らかにしました。

◆他会派の代表質問、一般質問の特徴
 自民党の代表質問では、プルサーマル計画について推進の立場から、安全性に「問題はない」として知事に判断を迫りました。知事は、「慎重に熟慮を重ね、引き続き安心・安全の確保を最優先に」と答弁しました。また景気対策として公共事業の一層の推進を迫るものでした。
 県民連合の代表質問では、企業の農業参入支援についてとりあげ、県は、参入条件の緩和策が盛り込まれた今度の農地法の改正を踏まえ、総合的に支援すると答弁しました。農地法改正は、国民の共有財産である農地の大企業支配に道を開き、地域あげての循環型の農業確立を阻害することにはまったく目を向けていません。
 代表質問、一般質問を通じて、深刻な雇用情勢にもかかわらず、この問題をとりあげた質問は1つもなかったことが特徴です。

4、各委員会審議について

◆企画環境常任委員会(神山悦子議員)
 今議会直前、東電からプルサーマル計画について議論再開の要請があったことから、02年の「中間とりまとめ」以降県の考え方に変化がないことを県にあらためて確認。国も新しい「原子力大綱」を示せない状況が明らかになるなど、国の核燃サイクルは破綻していることを指摘しました。プルサーマルについては、自民党県議とも議論になりました。
 また、風力発電による低周波による「風車病」と自然破壊問題については、ドイツが人体や環境に付加をかけない「予防原則」に立って再生可能エネルギーなどを導入していることを紹介し、全国で7県しかないという県の環境アセス条例を生かした対応を求めました。
 大甕産廃処分場については、藤川県議が本会議で取り上げたこともあり、県の考えを質しました。県は「業者が禁固刑以上の刑を受けるなどの欠格要件に該当すれば、当然建設の中止を求める」と答弁。
 また、県内の植生に影響を及ぼすことになるオオキンケイギクなどの外来植物は、駆除の対象にすべきと提案しました。
 中島村のベトナム人研修生問題について取り上げ、国際課と人権男女共生課へ県の考えをただしました。県の国際課が中心になって、外国人研修生・実習生などの問題にも対応するような県庁内ネットワークの立ち上げを提案しました。
 群馬県や栃木県では、昨年から周辺4県と厚労省や法務局など国の機関も入ったネットワークをつくり、外国人研修生・実習生の実態調査などを始めています。県は、「他県の先進例も参考にしながら、体制や対応のあり方など検討していきたい」と答弁しました。

◆商労文教常任委員会(宮川えみ子議員)
 教育庁の審査では、小学校教員の英語研修事業、パソコン整備、学校改修、磐梯青年の家耐震化、学校の消毒対応など予算(7億9300万円)審議のほか、学校給食の地場産品が、現在34.7%であることが明らかになりました。文化財県補助金カット問題では飯野八幡宮のみ説明不足・継続工事などがあったので復活させるとの説明がありました。教員不祥事について議論となりました。新しい施策・不祥事・事故などが問題になるたびに、負担が増えて教員の多忙化がひどくなる、子供と向き合う時間をもっと増やすことを求め、県はワーキンググループで対策検討を進めていると答弁しました。
 商工労働部では、緊急雇用創出基金事業は85億8690万円で、雇用の悪化を受けて基金の積み増しを行い基金を活用し、民間企業への委託・市町村への補助・県の直接雇用などにより新たな雇用を生み出したいとの説明でした。雇用創出も重要だが、富士通など現在の雇用を守る立場でも全力を尽くすことを求めました。
 福島空港問題では、今年度当初予算で6億7600万円の赤字を見込んでいますが、さらに今議会で987万円の利活用費が追加され赤字が膨らむことになり、将来を見据えた対応が必要なことを指摘しました。

◆農林水産常任委員会(藤川しゅく子議員)
 補正予算案には、厳しい経済・雇用情勢を反映し、農山村の生産基盤や生活基盤の整備、漁礁設置による水産基盤整備、侵食・高潮対策、地滑り防止策など公共事業の追加が出されました。
 また、地球温暖化防止策のための森林整備を加速的に図るため、政府の追加経済対策基金を活用した森林整備事業費が提案されました。どちらも、予算の関係で後回しになっていた分野でもあるので賛成しました。
 県の行う建設事業に対する市町村負担の追加についての議案が提案されました。市町村負担金の合計額は、農林水産部だけでも34億9000万円にものぼります。
 市町村長会からも地方分権の立場で縮小・廃止の要望が出ていることや、本来、県の事業は県費で行うのが当然であることを委員会で述べ反対しました。市町村負担の内容について詳細な説明を求めたところ、人件費や旅費、電話代等を含む事務費、消耗品・光熱費・自動車税や会議用費などまで含む工事費など、他の委員も驚くほどの市町村負担の実態を明らかにすることができました。
 現地調査では、畜産試験場の種畜場を視察しました。

◆子育て支援対策特別委員会(藤川しゅく子議員)
 今回の委員会のテーマは、「子どもの健やかな成長のための環境づくり」「援助を必要とする子どもや家庭のための支援について」「次代の親の育成について」の3点で、県の施策の調査を行い、意見交換をしました。
 政治や行政の役割は「安心して子どもを産み育てられる環境つくり」にあること、家庭に対する支援では子ども医療や妊婦検診など前進面は拡充し、一人親家庭への支援やこどもの貧困への対応など今後の課題であること、労働現場では、派遣労働が広がり生計を維持できない若者が増大したことが、結婚し家庭を持つことの阻害要因となっていることから労働法制の改善が必要なこと、教育予算が海外と比較しても著しく貧しく改善が必要なこと、など意見を述べました。

◆安全で安心な県民生活対策特別委員会(宮川えみ子議員)
 7月6日に開かれた委員会では、直轄理事から「福島県安心で安全な県づくりの推進に関する条例」を推進するために現在基本計画の策定に着手しており、5月から6月にかけてアンケートの意見をもらったなどの説明がありました。
 具体的な審議は、商工労働部関係で県内の経済雇用対策でした。商労部長は、雇用の悪化は一段と厳しい、引き続き県緊急経済・雇用対策で全部局をあげると説明しました。事業内容は48項目に及びました。全体像が見えにくいので一覧表を要望しました。説明の中で、かねてから要望していた「生活福祉資金貸付事業(県社協)」が借りにくい事での質問では、厚労省の通達で秋口にようやく緩和される動き(保証人原則不要など)があるとの事が説明されました。

◆「新しい福島県総合計画」調査検討委員会(神山悦子議員)
 県議会に設置された県の長期総合計画についての検討委員会は、5月26日から始まり、7月7日までに第4回審議が行われました。県の次期長期計画は、30年先を見通しながらも5年間の計画とし、4つの柱と重点施策、地域別重点施策の概要が示されました。今後12月議会に県の審議の中間とりまとめが提案されることになります。
 (1)将来の人口減少を見すえ、少子化対策や高齢者福祉の施策を充実させること、(2)「子どもの権利条約」の表現を明記すること、(3)産業のあり方については、企業誘致や観光ばかりでなく、農業を基幹産業と位置づけることや、新エネルギーなどの環境分野にシフトすること、(3)地域間格差の解消で均衡ある県土づくり、などを提案しました。

5、プルサーマル計画についての議論再開について

 原発のプルサーマル計画の受け入れに向けた動きが激しくなっています。国のプルサーマル計画受け入れへの補助金誘導策(3月末〆切)などが背景になって、原発立地4町が2月9日に県と県議会にプルサーマル計画受け入れのための議論を再開するよう申し入れたのが発端です。さらに東電が6月議会直前に県と県議会に議論再開を求めてきました。これを受けて、議長が各会派に意見の提出を求めて、自民党は東電との信頼が回復した、2002年にプルサーマル計画は実施しないとした全会派一致の意見書を凍結し論議することを求めています。自民党は、代表質問でプルサーマル実施は問題ないと知事に実施判断を求めました。
 7月17日に、エネルギー政策議員協議会が開かれることになりました。党県議団は、プルサーマル計画問題に絞らず、意見書の10項目全体を論議する必要があり、時間をかけた十分な検討を求めました。

6、請願・意見書について

●採択された意見書(全会一致)
◇国直轄事業負担金に関する意見書
◇ハローワーク機能の抜本的強化を求める意見書
◇経済危機対策などに伴う地方負担の軽減を求める意見書
◇まぐろはえ縄漁業の国際減船に係る不要漁船処理費交付金に関する意見書

●党が紹介議員になった請願・意見書の扱いについて
 党県議団が紹介議員となった新規請願「国産米100万トンの備蓄確保を求める意見書提出を求める請願」(福島県農民連提出)、「雇用促進住宅の存続を求める意見書の提出を求める請願」(雇用促進住宅の存続を求める連絡会提出)、「『気候保護法(仮称)』の制定を求める意見書の提出を求める請願」(新婦人県本部提出)の3件は継続扱いとされました。

以 上



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